すこやかに、おだやかに子育てをしたい。日々のストレスもなんとかしたい!
そんなハハをサポートしてくれるのが、アロマテラピー。
毎日の暮らしの中で、気負わず、できるだけ簡単に、楽しんで使える。
そんな“暮らしのアロマ”をお伝えしていきます。
自分自身で健康を手に入れるために
ハハのみなさまは、「アロマテラピー」と聞いて、なにをイメージするでしょうか。
いい匂いがする香水みたいなもの?
最近出回りはじめた、流行りのナニか。
マッサージのときに使うもの。
う~ん。遠からずですが、だいぶ補足が必要です。
アロマテラピーは、こう定義づけられています。
「アロマテラピーとは、精油を用いてホリスティックな観点から行う自然療法である」
ピンときませんね、モヤモヤしますね!私もはじめて聞いたとき、
「精油」「ホリスティック」「自然療法」にひっかかり(ほとんど全部やん…)ました。
ホリスティックというのは、包括的な、全体的な、という意味です。
心や身体、生活習慣、その人の個性、社会的に置かれている状況、ストレスなど、様々な要因を加味した上で、
精油(エッセンシャルオイル、アロマオイルなどとも呼ばれます)を使ってアプローチする自然療法のことです。
もう少し分解してみましょう。
精油は、植物から抽出した香り成分で、天然の化学物質が数十から数百種類含まれています。
この天然の化学物質には、鎮痛作用、殺菌作用、抗ウイルス作用、ホルモン調整作用など、
多くの薬理効果があります。
精油として抽出されたこれらの物質は、植物に通常存在している状態と比べて、
100倍以上の濃度に濃縮されているので、その作用はなかなか強力なものです。
そんな天然成分である精油を利用して、私たちが本来持っている自然治癒力や免疫力を高め、
自分自身の力で健康や美を手に入れようよ!というのが、アロマテラピー。
健康な人は、その状態を維持し、さらなる高みを目指して。
不調を抱えている人は、改善のために。
だんだん、イメージがつかめてきましたか?
薬効があって当たり前なのです
そうなのです。
アロマテラピーは、「なんかええ匂いするオシャレな感じのナニか」と思われがちのようですが、
薬効があり、科学的作用があるのです。
それに、歴史もとーっても古いのです。エジプトでミイラを作っていた時代や、ヒポクラテスまで遡ります。
「ミルラ」という精油がありますが、ミルラの殺菌、防腐作用を利用して遺体を保存していたことから転じて、
「ミイラ」という名前になったそうです。
植物は古代から薬として利用されてきた訳ですが、その歴史とともに、アロマテラピーも発展してきました。
もともとは、植物を燃やしたり、煎じて飲んだりしていたのが、蒸留技術の発展で精油が抽出できるようになり、
やがて抽出した精油に含まれる成分が科学的に解明されるようになりました。
この成分は傷を治すのにええやん! あれ、この成分は痛みを和らげてくれるねんって!という具合に
利用されるようになっていったのですね(東京出身ですが、すっかりエセ関西人なのです、わたし)。
そして、現在日本で主流の西洋医学で処方される薬(新薬、西洋薬)は、
植物に含まれる天然成分の一部を取り出して、石油などで人工的に作ることにより発展してきました。
では、精油と西洋医学の薬はなにが違うのか?
まずは、天然ものか、人工ものかというところ。そして、薬はある成分に特化してその働きを
最大限に強めたものなので、ひとつの症状をダイレクトに抑えたり、殺したりしますが、
副作用も強く、身体への負担も大きい。一方精油はピュアでナチュラルなまま、
数百もの成分が含まれているため、多面的かつ穏やかなアプローチが可能なのです。
精油の成分には、未だに分析しきれていない部分もあり、なんの成分が有効なのかわからないけれど、
強力な鎮痛剤が効かない患者さんが、精油の使用で痛みを和らげることができた、などという事例もあるそうです。
なかなか神秘的ですよね。天然パワー、あなどれません。
ハハがホームドクター
そんなステキな精油ですが、日本では雑貨扱い。
それゆえ、趣味のモノ、ええ匂いのあれ、という認識が強いのでしょう。
海外では、自然療法のひとつとして浸透している国も多く、
病院で処方されたり、薬局で購入するものだったりします。
フランス在住の友人にリサーチしたところ、薬局では西洋薬とアロマテラピーを半々に扱っていたり、
ホメオパシー(自然療法の1つで、自己治癒力を使い症状を出しきることで治癒に導く)が主なところもあるそう。
ドイツには、「ハイルプラクティカー(自然療法士)」という国家資格があり、
自然療法を扱い治療にあたるための資格が整備されています。
「統合医療」といって、さまざまな療法を活用して健康を維持する、という体制が浸透しているのです。
私がアロマテラピーを勉強したスクールは、精油の販売やアロマトリートメント(マッサージ)も
行っているのですが、ある日オーストラリアからの旅行者が訪れてきて、
「旅疲れで風邪をひいた。ユーカリとティートリーを使って首と背中をトリートメントして」と、
具体的な指示を受けたそうです。
オーストラリアも自然療法が浸透している国。
旅先の不調で真っ先に訪れたのが、アロマテラピーのサロンだったそうです。
日本でも、鍼灸など自然治癒力へアプローチする治療法が親しまれていますが、
アロマテラピーはまだまだ認知が浅い分野。
「だからこそ、お母さんの役割が大きいし、ある意味ラッキー」とアロマの恩師から言われました。
アロマテラピーが医療として扱われていたら、取扱いがややこしくなるし、人任せになってしまうかも。
でも、雑貨扱いの今なら気軽に始められるし、母親の裁量で使うことができる。
だから、お母さんがしっかり勉強すれば、頼もしいホームドクターになれるのよ、と。
むむん!なるほど!
というわけで、一生懸命勉強しました、わたし。
そこで、アロマ初心者のハハが揃えておきたい精油3つ、ご紹介しておきます。
- <ラベンダー>
アロマテラピーといえばこれっ!なメジャーかつ万能精油。
多くの人に好まれる香りで、リラックスのほか、傷やかゆみにも - <ティートリー> OR <ユーカリ・ラディアータ>
風邪などの感染症、鼻づまりや咳などの緩和に。強い殺菌力のあるティートリー、
抗ウイルス作用のあるユーカリ・ラディアータ、どちらもあると心強い。
咳や風邪のとき胸に塗る薬には、たいていユーカリが含まれている - <オレンジスイート>
気分を明るくしてくれて、子どもにも好まれる柑橘系の香りが一つあると便利。
スキンケアやヘアケアにも使いやすい
精油はこちらのホームページでチェック→「生活の木」https://www.treeoflife.co.jp/
まずは芳香浴(香りをかぐ)から始めてみてください。
アロマディフューザーがなくても、ハンカチやティッシュに数滴たらすだけで、香りが拡散していきます。
さらに踏み込んだ使い方などは、また改めて紹介していきたいと思います。
初回は、アロマってなんぞや、という基本のき。いかがでしたでしょうか?
※精油を選ぶ際は、添加物などを含まない100%ピュアでナチュラルなものを選んでください
※精油の取り扱いで不明な点は、アロマショップなどのアロマテラピーインストラクター、
アロマセラピストなどの有資格者に確認してください。取扱いに禁忌事項や注意事項がある精油もあります
※妊娠中の方は使用禁忌の精油があるので、上記の有資格者に使用について相談してください
※精油を塗布する場合基本的に原液で使用せず、植物油などで希釈して使います。
取り扱いについては注意を払い、自己の責任の元使用してください