すこやかに、穏やかに子育てをしたい。日々のストレスもなんとかしたい! そんなハハをサポートしてくれるのが、アロマテラピー。毎日の暮らしの中で、気負わず、できるだけ簡単に、楽しんで使える。そんな“暮らしのアロマ”をお伝えしていきます。
身体の芯から温まり免疫力アップ
寒いですね!めったに雪の降らない大阪でも粉雪が舞い散っています。子供達を乗せて重い自転車のペダルをギーコギーコしていると、耳がキーンと痛くなってきました。そんな時季でも我が家の子供たちは薄着派で、特に長女は暑がり。真冬でもロンT1枚で外遊びをし、家の中では「暑いからいらんわ!」と服を脱ぎ捨て、肌着1枚で過ごしています。暖房を使わない家なので、暑いということはないはずだけれど…。その傍らで、もこもこのルームウェアをかぶり、アツアツのほうじ茶をすする母。寒いですって、やっぱり。
体温が一度下がると免疫力が30%下がると言われており、冷えは健康の大敵。一日の終わりには、ゆったりと温かいお風呂に浸かり免疫力アップを図りたいのですが、3人の子育てに追われるハハは、ゆっくりとは程遠いお風呂ライフ。ハハ1人、コ3人での入浴は、カオスです。浴槽の中で泳ぎの練習をする長男長女をたしなめながら、乳飲み子を足のあいだに挟みつつシャワーを浴び、湯船にドボン。せわしないのですが、「あっかいね~、気持ちいいね~」とすし詰め状態でポカポカになるのも悪くありません。
血行促進作用や加温作用(身体を温める作用)がある精油(エッセンシャルオイル)を使えば、寒波で冷え切った身体の芯を温めてくれます。お気に入りの香りは、心もほっこりと温め、解きほぐしてくれますよ。
シュワシュワの発泡風呂を楽しむ
入浴には全身浴と半身浴、手浴や足浴などのように体の一部のみを温める部分浴があります。体調や季節などに合わせて使い分けていきましょう。就寝前のリラックスしたい時間帯や、じっくり身体を温めたい時は、38度~40度程度のぬるめのお湯に少し長めに浸かると効果的です。逆に、だるい身体をシャキッとさせたい、喝を入れたい!という時は、42度程度の熱めのお湯に短時間入ります。目覚めが悪い日の朝風呂などにお勧めです。
冷えた身体を温めたい今の時期は、精油を入れたバスソルトを使い、ぬるめのお湯で全身浴を。のんびりとはいかないハハ達も、コと一緒にシュワシュワの発泡風呂を楽しむことができます。
用意するのは、①重曹②天然塩③クエン酸④好みの精油。分量は、重曹と天然塩がそれぞれ4分の1カップ程度、クエン酸は重曹の3分の1程度。精油は好みのものを5滴以下入れます。何グラムとか、計らなくても大丈夫です。ちなみに私はいつも目分量です。だって、お風呂のたびにいちいち計量していたら、面倒くさいのですもの。ずぼらハハな私には続けられません。
この4つの材料をすべて洗面器や手桶に入れて、サクサク混ぜて、そのまま湯船にジュワーと沈めます。すると重曹とクエン酸が混じり合い、炭酸ガスが発生し、シュワシュワシュワ~と泡が立ちます。子供達と一緒にやると、「泡風呂だー!」と盛り上がること請け合いです。
時間と心にゆとりがあれば、材料に水やグリセリンなどの水分を加えて、ラップなどに包んでぎゅっぎゅっと丸く固めれば、バスボムの出来上がり。固めたほうが、シュワシュワが長持ちするそうです。でも、私、丸めたことがないのです。余裕が無いのだもの。
血行促進作用や加温作用のある精油は、ローズマリー・シネオール、オレンジ・スイート、レモン、グレープフルーツ、スイートマジョラム、ジンジャーなど。柑橘系の精油に含まれるリモネンという成分は、血行を促進して身体を温めてくれるので、入浴時にピッタリです。和精油のユズやヒノキも、身体を温めてリラックスできるのでお勧めです。
柑橘系の精油には、肌に塗布した状態で紫外線に当たると肌ダメージを引き起こしてしまう「光毒性」という作用を持つものがあります。精油に含まれるフロクマリン類という成分が紫外線と反応し、日焼けのような状態を引き起こします。柑橘系すべてに光毒性がある訳ではなく、オレンジ・スイートやマンダリンには光毒性がありません。レモン、グレープフルーツ、ベルガモットなどは光毒性があります。入浴の際は、高濃度で皮膚に塗布するわけではありませんが、念のため気を付けておいてください。これらの精油は、朝風呂ではなく、就寝前の入浴に使うのがよいでしょう。
新・4種の神器で美と健康をまるっとカバー
重曹(炭酸水素ナトリウム)は、温め効果を促進し、肌をなめらかにする作用があります。天然塩には保温作用や発汗作用、デトックス作用などがあります。クエン酸も血流を改善してくれ、美肌にも効果的と言われています。これらと精油を組み合わせれば、冷え対策&リラックスにはもってこいという訳です。私はほぼ毎日、このシュワシュワ風呂に浸かっています。そして洗髪も、重曹とクエン酸。お風呂掃除も重曹とクエン酸。市販の洗剤やシャンプーは使わず、最近は石鹸もほとんど使わなくなりました。
以前は、入浴剤、ボディシャンプー、シャンプー、リンス、トリートメント、お風呂洗剤、トイレ洗剤…と用途と場所に応じてあれやこれやと取り揃えていましたが、今は重曹、クエン酸、天然塩、精油の4つで、これらすべてをカバーしています。美と健康の“新・4種の神器”とでも名付けておきます。
重曹、クエン酸は、近頃はドラッグストアやスーパーでも手軽に購入できます。掃除などに使われる工業用と、口に入れても問題ない食用(食品添加物)があるので、万が一子どもの口に入った場合も心配がない、食用を選びたいですね。
塩は、精製されていない天然塩でお気に入りのものを選んでください。私が愛用しているのは、「天日海塩」というお塩。海水を煮詰めたりせず、太陽と風でじっくり乾燥させたという非加熱のお塩です。これ、本当においしい!はじめてペロッと舐めたときに感動するくらいおいしくて、以来、料理にもお風呂にもたっぷり使っています。
クエン酸は刺激があり、目に入ったりすると危険なので、シュワシュワ風呂は子供だけではなく、親子で楽しむようにしてください。また、精油が肌に触れる使い方が推奨されるのは3歳以上からなので、3歳以下の子供と一緒に入浴する場合は、重曹、クエン酸、天然塩のみ、または重曹のみなど、お肌のデリケートさも勘案して選んであげてください。
ナチュラル、シンプルで余計なものは使わない。でも豊かで温かくて、満ち足りている。そんな暮らしを、お風呂から始めてみませんか。
※精油を選ぶ際は、添加物などを含まない100%ピュアでナチュラルなものを選んでください
※精油の取り扱いで不明な点は、アロマショップなどのアロマテラピーインストラクター、アロマセラピストなどの有資格者に確認してください。取扱いに禁忌事項や注意事項がある精油もあります
※妊娠中の方は使用禁忌の精油があるので、上記の有資格者に使用について相談してください
※精油の使用は3歳以上からが推奨されています
※精油を塗布する場合基本的に原液で使用せず、植物油などで希釈して使います。取り扱いについては注意を払い、自己の責任の元で使用してください