妊娠7ヶ月での渡米
私が渡米したのは2015年7月末、出産を11月に控えた妊娠7ヶ月のときです。
アメリカで出産することにした理由はただ一つ、夫がいる場所でこどもを産みたかったからです。
初めての出産で不安もあったし、日本で産んだ方がいいよというアドバイスもたくさんもらいました。でもアメリカであれば医療もすすんでいるし、どうにかなるはず! と前向きに決めました。つわりや体調不良がほとんどなく、健康面での不安がなかったことも決め手となりました。
アメリカは、医療費が高いことで有名です。救急車呼んだら10数万円、盲腸で200万円、出産は、無保険・帝王切開で産んだ場合1,000万円近く・・・調べてみると、出るわ出るわ、おそろしい話の数々。
ワタシ、元気な子どもを産みたいし、破産もしたくない・・・。もう、必死に情報をかき集め、調べました。
複雑怪奇、アメリカの保険制度
今はたくさんの情報がインターネットで簡単に手に入ります。早くて、便利で、らくちん。
でもやはり、インターネットで得られる情報の精度は玉石混交。右も左もわからない情報の渦の中で、一次情報にあたることの大切さを実感しました。
経験者を探して話を聞くこと、州や病院が出している情報をくまなく読み込むこと、電話などで直接問い合わせて確認すること。これで安心できる情報を得られた気がします。
アメリカの保険は元々、とても複雑怪奇です。
数年前に医療保険制度が変わり(通称:オバマケア)さらに混乱しています。
加入手続きのやり取りに時間がかかったり、担当によって違うことを言われるのも日常茶飯事。ガイドブックに書いてあることも電話して確認したら間違っていた、なんてこともよくあります。
また、こちらが困っていることを「ほのめかす」くらいでは全く通用しません。
粘り強く調べて、主張を言葉に出して、交渉。人によって違うことを言われても、絶対にあちらの非を認めてもらえずとも、何度でも、何度でも。
疲れ果て、日本のカスタマーサービスの質や、国民皆保険制度は本当にすばらしい!とそのたびに思いました。今まで当たり前に思っていてごめん、すばらしき日本のサービス。I miss you…
結局カリフォルニア州の保険に入ることができ費用負担は軽く(日本で産むよりも安いくらい)すみましたが、もし保険に入っていなかったら・・・ざっと計算したところ、妊娠7ヶ月〜出産までで、450万円はかかっておりました。たかーい!ゾゾゾ。
産婦人科医と病院の選び方
アメリカでは産婦人科医と出産する病院は分かれており、妊娠中は産婦人科医のところへ通い、出産のときのみ病院に行きます。
手続きの順番としては、①保険を決めて加入する ②産婦人科医を決める(自分の保険が利用できる産婦人科医の中から、希望の医師を選ぶ) ③産む病院を決める(産婦人科医が提携している病院かつ、自分の保険が利用できる病院の中から選ぶ)、です。
家の近くにもとても評判のよい大学病院があったのですが、私は家から少し離れた病院で産むことにしました。
初めての出産で、出産まで全てアメリカスタイル&英語で診てもらうことが不安だったこともあり、日本人の看護師さんがいる産婦人科医、日本人が多く出産している病院を選びました。
これは私たち夫婦にとって、とてもよい選択でした。
出産についての考えは、文化的な背景が大きく影響します。言葉の問題だけではありません。日本やアメリカそれぞれの出産に詳しい看護師さんから、具体的なアドバイスが事前にもらえたことで不安もやわらぎました。
病院では全て英語でしたが、日本人に慣れている医師や看護師が多く、精神的に助けられました。

産婦人科近くのビーチ。
検診に行った帰りにいつもフラッと寄っていました。
さて、産婦人科と病院も決まり、あとは産むだけ!
出産時の驚きエピソードは次回に続きます。