4000人以上のお産に関わってきた92才の現役助産婦、坂本フジヱ先生によるエッセイ。産婦人科の本棚などに置いてあるのを見かけた人もいるかもしれませんね。
フジヱ先生の歯に衣着せぬ口ぶり、ずばり叱ってくれる軽快さが心地よく、かつそこに流れてる大きな愛ったら!すべての母・子・父への切実な祈りのような想いも伝わってきて、胸がいっぱいになるのです。
たとえば、こんな一文。
ハッとして、でも「ほんまかいなー」と疑って、でも自分の育児の根本的姿勢を反省して。さらに先生の叱咤の中に、赤ちゃんが泣く辛さへの共感というか、赤ちゃんが泣いて泣いて自分も半分泣いている母たちをぐっと抱きしめてくれてるような感じが伝わってきて、ほっとするんですよねー。
妊娠も、お産も、育児も。知識やノウハウや医療では解決しきれない世界なんだ。とは分かっていても、ついつい頭で考えてしまう大人ハハが、求めてるお話がきっと詰まってます。
夫婦についての話も、エエ。
・・まったく余談ですが、随所に出てくる、ダンナの夜の誘いは断るな系のお話は、さすがに当方20代じゃないし「先生、いや、そんな誘われないんで、大丈夫やで・・・」ってつぶやきながら読みました。笑。