みなさんお久しぶりです。編集長本間です。
産みました産みました。40歳がんばりました。
無事、元気な男の子が出てきてくれました。
この場を借りて、報告させていただきます。
それにして、も。
出産って・・つくづく・・壮絶。
ドキュメンタリー番組?ってくらい、いちいちドラマチック。
今日は僭越ながらお産を終えた私のリポートを
中島みゆきの主題歌に乗せて、お届けします。
(♪風の中のすばるーーー)
十月十日の大プロジェクト。
長かった禁酒生活と摂生生活。
苦しいつわりを乗り越え、夫婦のすれ違いを乗り越え、
次々襲いかかる意味不明な身体不調の数々を乗り越え、
その集大成、クライマックスの分娩室8時間。
比喩じゃなくリアルな血と汗と涙と、
自分でも聞いたことのない雄たけびとともに
出た!出た!ついに出た!
人間の子供を1人、この世に生み出すという
すげえ仕事を、本間は、やりおえた・・・・
ああ、なんという幸福感・・・・・・
・・・
(赤子を抱き涙、家族と感動の分かち合い)
番組はここで終わりますが
はたと現実世界にかえる。
そして気づく。
10か月かけたプロジェクトを大成功で終えたにも関わらず
プロジェクト休暇をいただいてアジアンリゾートに行くことなどできぬまま、
もちろん盛大な打ち上げを開いて浴びるように飲むこともできぬまま、
こんなぼろぼろの体で、もう次の、
この子を育てるという
もっともっと未知で壮大で難しくて答えがない5年10年もののプロジェクトリーダーにアサインされ、
それがもうスタートしていることにーー!
まじかーーーーーーー!
これが企業ならありえないブラックである。
思い出す。長男を産んだ2日目の夜。
お腹が空いて泣き続ける子を抱き、出ないのに吸われて血がにじむ乳首をぼろんと出したまま、病院の授乳室でハラハラと泣いたっけ。
とんでもなく大変な日々が始まってしまった、しかも果てしなくつづくっぽい。あたしは何てことをしてしまったんだ。と。
でもね。
いいんだよね。
プロジェクト休暇なんて、いらないさ。
アジアンリゾートより、今は可愛い君を見ていたいよ。
(もちろん両方ほしいが)
想像以上にお世話が大変で、泣き止まなくて、どうしていいか分からなくて、眠くて眠くてでも寝れなくて、体じゅうが痛くて、乳首が痛くて、腹が減って減って、気分が落ちたり不安定で、あと5歳若ければって思っちゃったりもして、
ああ、あんなに産むの大変だったのに、産んだあとはもっと大変だったと白目で放心するんだけど。
あたりまえだ。
そうこなくちゃ。
あたしは、君を産みたかったんじゃなく、君と生きたかったんだ。
泣いて笑って成長して、一緒に幸せになろう。
あらためまして、ようこそ、私の赤ちゃん。
現場からは以上です。
いま乳飲み子を抱いているハハたちよ、
深夜に人知れず起きて子をトントンしてるハハたちよ、
そんな日々を乗り越えてきたすべてのハハたちよ、
心から、愛してるぜ。
(Illustration: Ayako Kubo)